@article{oai:hama-med.repo.nii.ac.jp:00000100, author = {安藤, 勝秋 and 金山, 尚裕 and 寺尾, 俊彦}, issue = {12}, journal = {日本産科婦人科學會雜誌, Acta Obstetrica et Gynaecologica Japonica}, month = {Dec}, note = {卵膜の裂口部分の修復が前期破水の根本的治療法であるが, 現時点では一度破綻した卵膜の修復は難しい. 最近, 創傷治癒の特に初期の段階では, フィブロネクチンの関与が示唆されているが卵膜の修復におけるフィブロネクチンの役割についての報告はいまだない. そこでわれわれは, 破綻した卵膜の修復におけるフィブロネクチンの意義について検討した. 妊娠15週より30週の9例の妊婦より無菌的に卵膜を採取し, 以下の4群の条件下で卵膜が修復され得るか否かを検討した. A群: フィブリノーゲンとトロンビンで裂口部分を被覆し培養したところ, フィブリンは卵膜に接着せず, したがつて裂口部分は全く被覆されなかつた. B群: フィブリノーゲンとトロンビンにヒトフィブロネクチンを添加して裂口部分を被覆し培養したところ, フィブリンは強固に卵膜に接着し, 裂口部分はフィブリンにより被覆されたものの, 裂口部分の面積に変化はなかった. C群: ヒトフィブロネクチンを培養液に添加し卵膜を培養したところ, 著明な線維芽細胞の増殖, コラゲン線維の増生が認められ, 裂口部分は狭小化した. D群: 培養液のみで卵膜を培養しコントロール群としたところ, 創断端へのフィブロネクチンの集積, コラゲン線維の増生が認められたが, 明らかな裂口部分の狭小化は認められなかつた. 同様の実験を卵膜から紘毛膜を剥離して羊膜のみで行つたところ, フィブリンのみでは羊膜に接着せず, フィブロネクチンを添加するとやはり強固に接着した. 再生, 修復像はいずれの群でも認められなかった. 以上よりフィブリンにフィブロネクチンを添加することにより裂口部分の被覆が可能となること, 卵膜の修復機転においては紘毛膜が重要な役割を演ずること, 自然の修復過程において他の組織同様フィブロネクチンが関与すること, フィブロネクチンに卵膜の組織修復促進作用のあることが示唆された.}, pages = {1564--1570}, title = {卵膜の修復機転におけるフィブロネクチンの意義}, volume = {44}, year = {1992} }