@article{oai:hama-med.repo.nii.ac.jp:00000135, author = {前田, 真 and MAEDA, Makoto and 藤井, 俊朗 and FUJII, Toshiro and 寺尾, 俊彦 and TERAO, Toshihiko}, issue = {2}, journal = {日本産科婦人科學會雜誌, Acta Obstetrica et Gynaecologica Japonica}, month = {Feb}, note = {妊娠に由来する絨毛癌は、夫よりの同種移植腫瘍的性格を有すると考えられることから、過去に、各種の夫組織を用いた免疫療法が行われてきた。しかし、それらは臨床経過から有効であったとしており、in vitroでその有効性を証明したものはない。今回、著者らは絨毛癌患者夫婦間の組織適合性を検討するとともに、夫リンパ球を利用した絨毛癌治療の可能性についてin vitroの自家系実験において検討し、以下の成績を得た。 1)絨毛性疾患患者夫婦17組についてHLA抗原の分析を行い、その夫婦間での組織適合率を求めたところ、絨毛癌患者群では60%となり、胞状奇胎群(29%)、侵入奇胎群(0%)より高率であった。 2)抗夫リンパ球抗体、抗HLA抗体は、妊娠36週婦人の40例中14例(35%)に認められたのに対し、絨毛癌愚者では5例中全例が陰性(0%)であった。 3)絨毛癌肺転移病巣をヌードマウスで継代培養後、純毛癌培養細胞株の樹立に成功した。これをSMT-cc 1と命名し以下の自家系実験に供した。 4)SMT-cc 1担癌患者末梢Tリンパ球のSMT-cc 1に対する細胞障害能について<51>Cr release assay(%net release)により検討した。対照として単独で培養した同患者Tリンパ球のSMT-cc 1に対する細胞障害能は、7.6%であるのに対し、夫リンパ球を6日間混合培養し刺激された同患者Tリンパ球は、19.7%の細胞障害能を示した。それは、自家癌細胞で同様に刺激された患者Tリンパ球の細胞障害能、22.2%とほぼ同等であった。 5)前述の細胞障害実験の際、抗HLA-A、B抗体を添加することにより、細胞障害能は著明に増強された。この現象はADCC (antibody dependent cell-mediated cytotoxicity)によると考えられ、SMT-cc 1にはHLA-A、B抗原が表現されていることが示唆された。 本研究から、絨毛癌が夫の遺伝子を反映していることを利用し、夫リンパ球を抗原として、または摘出絨毛癌細胞そのものを抗原として患者リンパ球を刺激、または提供者リンパ球を刺激した後、患者に輸注するという特異的免疫療法の有効性が示唆された。}, pages = {256--262}, title = {絨毛癌患者Tリンパ球の自家癌培養細胞に対する細胞傷害能 ―夫リンパ球による誘導―}, volume = {39}, year = {1987} }