@article{oai:hama-med.repo.nii.ac.jp:00001955, author = {早田, 隆 and 川島, 吉良}, issue = {6}, journal = {日本産科婦人科學會雜誌}, month = {Jun}, note = {子宮内膜症は屢々みられる疾患であるにも拘らずその発生病理は今なお不明であるが,腺筋症腺管上皮の超微形態像を明らかにする事もその本態への一つのアプローチであろう.今回,光顕的に増殖期様を呈する腺筋症腺管上皮を増殖期内膜と比較検討し,内膜腺癌との関連でその超微形態学的特徴を捉えんとした.教室例腺筋症76症例中,5症例(正所内膜が増殖期2例,分泌期3例)について検討した.これらの電顕像を総括すると以下の如くである.核の所見:腺筋症腺管上皮の核膜は緊満し極めて平滑で,類円ないし楕円形核を有している.増殖期内膜と比較すると,核質はより微細で核膜付着クロマチンが少ない.内膜腺癌とは,癌細胞の核質の粗大と核膜の不整により明瞭に区別される.細胞質の所見:粗面小胞体,遊離リボゾーム,細線維状構造等細胞内小器官の出現頻度は,増殖期内膜と内膜腺癌のほぼ中間である.高分化型内膜腺癌にみられるmyelin体はない.ミトコンドリアは大小不同性を増すが,内膜腺癌における不整形,クリステ破壊等はない.ゴルジ装置は出現部位が一定しなくなる様で,内膜腺癌になるとゴルジ装置の判別は不可能である.かように,超微形態学的に腺筋症腺管上皮の特徴を捉える事は甚だ困難であるが,本報告の5症例からは,平滑な核膜及び微細な核質等の核所見と,粗面小胞体,ミトコンドリア,細線維状構造等の胞体の所見で,増殖期内膜腺管上皮と区別できるようである.一方,腺癌との類似点は少ないが,本症は一部高分化型子宮内膜腺癌にみられる胞体内の超微構造を有している.よって,本報告の5症例における電子顕微鏡学的所見から,子宮内膜症が類腫瘍性増殖の可能性を有している事が示唆された.}, pages = {879--887}, title = {子宮腺筋症の5症例における異所内膜腺管上皮の電顕像 殊に増殖期内膜及び高分化型内膜腺癌との比較に関連して}, volume = {37}, year = {1985} }